精神と物質のあいだ

哲学系ブログ。あたりまえの中にあるあたりまえじゃなさについて書いています。

ホーキング博士の訃報を見て

こんにちは。ナナコです。

英「車いすの天才学者」ホーキング博士死去=76歳、ブラックホールなどで新宇宙論 (時事通信) - Yahoo!ニュース

彼の本の一節を読んでから、ものの見方が全体的にガラッと変わりました。なので、まるで恩師が亡くなったような気持ちです……

 
私も例に漏れず、ずっとプトレマイオスが間違っていて、コペルニクスが正しいって思っていたんですよね。でも、どちらも現実に適応する。視点の違いということ。世界ではなくて、世界の「記述」だということ。言葉にすると、すごく陳腐なのですが……(><;

プトレマイオスのモデルでは、地球は宇宙の中心に静止しており、その周りを惑星や恒星が複雑な軌道で回っています。
(略)
コペルニクスは、太陽は静止しており、その周りを惑星が回っている、と世界を記述しました。
(略)
それでは、プトレマイオスのモデルとコペルニクスのモデルは、どちらが現実に即しているのでしょうか?コペルニクスプトレマイオスの間違いを証明したと言う人が多いのですが、真実はそうではありません。私たちの視点と金魚の視点を対比したのと同じように、どちらのモデルも宇宙のモデルとして使うことができるのです。地球が静止していると仮定しても、太陽が静止していると仮定しても、私たちの空の観測結果を説明することができます。私たちの宇宙の性質に関する哲学的な議論における役割を別にすれば、太陽が静止していると仮定したほうが運動を記述する方程式が簡単な形になる、というのがコペルニクスのモデルの有利な点です。

ホーキング、宇宙と人間を語る

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